バイオテクノロジー:人体組織工学規則案のパブリックコメント開始
欧州委員会による人体組織工学の統一規制枠組の策定を目的とする共同体規則(Verordnung)案のパブリックコメントが、中央ヨーロッパ時間19日、開始された。
人体組織工学(human tissue engineering)とは、バイオテクノロジーの先端技術の一つで、人体組織を再生・甦生したり、罹患した人体組織を修復したりする技術。医学、細胞生物学、分子生物学などが学際的に研究して開発する。
この分野について、欧州委員会は、2002年ごろから規制枠組策定の検討を進めてきており、このほど、規制案をまとめた。
欧州委員会は、この規制を「指令(Richtlinie)」ではなく「規則(Verordnung)」として制定することを目指している。指令の場合、EU域内のミニマム・スタンダードを決定するに過ぎず、加盟国間での差異を許容し、個別案件の許可権限も原則として加盟国に残ることになるが、規制の場合、加盟国の国内法転換を待たずに直接的に効力をもつため、EU域内全体に統一的規制レジームを実現することが可能であり、また、個別案件の許可権限も原則として欧州委員会が握る。
指令ではなく規則が必要な理由として、欧州委員会は、「EU全域に亘る統一的な分類手続・許可手続を欠く場合には、加盟国ごとに対策が異なることになるが、そうなると、人体組織工学の製品の自由市場が制限を受けることになり、ひいてはこの新療法が患者に行きわたる妨げになる」からであるとしている。
今回の人体組織工学規則案の柱は、EU域内の統一許可レジームを構築すること。草案によれば、許可申請の審査には、共同体規則2004年726号(「対人医薬品及び対獣医薬品の許可及び監督のための共同体手続を確定し、及び、欧州医薬品庁を設立する規則」)6条の許可手続が準用されることになっている。したがって、同規則で設立された欧州医薬品庁(Europäische Arzneimittel-Agentur)が管轄することになる。
このため、同庁内に、新たに先端療法委員会(Ausschuss für fortgeschrittene Therapien)が設立されることになる(規則案2章)。
その他、規則案には、リスクマネジメント義務等の規定が盛り込まれている。
パブリックコメントは来月20日まで募集される。詳細は以下のウェブサイトを参照。






