ドイツ・ノルトライン=ヴェストファーレン州で政権交代:今秋にも連邦議会総選挙
中央ヨーロッパ時間22日夕、ドイツ最大の州であるノルトライン=ヴェストファーレン州で政権交代が起こることが確実な情勢となった。新しい州首相(Ministerpräsident)には、キリスト教民主同盟(CDU)のユルゲン・リュトガース(Jürgen Rüttgers)元連邦教育学問研究技術大臣が就任する見通し。
この結果を受けて、連邦政権与党の社会民主党(SPD)は、連邦議会(Bundestag)を解散し総選挙を行い、民意を問う方針を決定。フランツ・ミュンテフェーリング(Franz Müntefering)党首は、本来なら2006年秋までの任期を前倒しにし、今秋にも連邦議会選挙を行うことを発表した。
ノルトライン=ヴェストファーレン州議会選挙は、22日に投票が行なわれ、即日開票された。ドイツ各メディアが報じたところによると、キリスト教民主同盟(CDU)が44パーセント程度、社会民主党が37パーセント程度、自由民主党(FDP)・緑の党がそれぞれ6パーセント程度を得票した模様。議席としてはCDUとFDP合わせて98~99議席程度を獲得する見込みで、全181議席(選挙法の改正により、前回の201議席から20議席削減)の過半数である91議席を占めることは確実な情勢となった。
ノルトライン=ヴェストファーレン州は、ドイツの工業地帯であるルール地方を擁する、人口・面積ともにドイツ最大の州。39年間に亘ってSPDが政権を担当しており、ヨハネス・ラウ(Johannes Rau)前連邦大統領やヴォルフガング・クレメント(Wolfgang Clement)現連邦経済労働大臣などの「大物」が州首相をつとめてきた。党員数もかつては25万人以上を数え、いわば、SPDの「根幹」と見られてきた。
クレメント氏が連邦大臣に抜擢されて以後は、同党のペール・シュタインブリュック(Peer Steinbrück)氏が州首相をつとめてきた。同氏は、今回の選挙ではじめて陣頭に立って州議会選を戦ったが、現在のドイツの失業者状況などが要因となって苦戦した。
SPDは、ケルン・エッセン・ドルトムント・デュイスブルク・ボーフム等の票田は押さえたものの、軒並み票を減らし、州都デュッセルドルフではCDUに逆転された。その他の地域でもCDUに水をあけられた。
事態を重く見たSPDのシュレーダー首相とミュンテフェーリング党首は会談を行い、今秋の連邦議会総選挙実施を決定した。
今後注目されるのは、野党側の連邦首相候補の人選。2002年の選挙ではキリスト教社会同盟(CSU)のエドムント・シュトイバー(Edmund Stoiber)バイエルン州首相が連邦首相候補として選挙戦を行ったが、イラク戦争不参加を標榜したシュレーダー首相に敗北。今回の選挙では自ら候補を下りるとの憶測もある。CDU党首のアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)党首の動向が注目される。







