昨年9月から今年3月までの入港拒否船リスト公開
欧州委員会は、昨年9月から今年3月までの半年間にEU域内の港湾への入港拒否処分を受けた船舶のリストを、11日付の官報で公開した。これによれば、アルジェリア船籍2隻、パナマ船籍2隻、セント・ヴィンセント及びグレナディーン諸島船籍2隻、トルコ船籍2隻の計8隻が入港拒否処分を受けた。
EUでは、1999年のエリカ(ERIKA)号座礁事件と2002年のプレスティージ(PRESTIGE)号座礁事件により、安全基準をみたさない船舶による海洋汚染が深刻な問題とされ、安全基準をみたさない船舶や老朽船舶の追放が至上課題となっている。
入港拒否処分は、「追放(ban)」とも呼ばれ、EUの港湾国検査指令(共同体指令1995年21号)に基きなされるもの。これによれば、パリ港湾国検査了解覚書(Paris MOU = Paris Memorandum of Understanding on Port State Control)の年次報告のブラックリストに掲載された旗国の船舶が、実際に規定回数以上の勾留を受けた場合には、追放されることになっている。
Paris MOUの2003年の年次報告によれば、ブラックリストに掲載されている国は次の通りとなっている(太字は、今回追放処分を受けた国):
- 危険度きわめて高い(very high risk):
アルバニア船籍、サン・トメ及びプリンシペ船籍、北朝鮮船籍、トンガ船籍、ボリヴィア船籍、コモロ船籍、レバノン船籍、ホンデュラス船籍、アルジェリア船籍、グルジア船籍、カンボディア船籍、トルコ船籍、シリア船籍 - 危険度高い(high risk):
セント・ヴィンセント及びグレナディーン諸島船籍、ルーマニア船籍 - 危険度中~高い(medium to high risk):
モロッコ船籍、ベリーズ船籍、ウクライナ船籍、エジプト船籍 - 危険度中(medium risk):
パナマ船籍、マルタ船籍、インド船籍、ブルガリア船籍、イラン船籍、キプロス船籍、リビア船籍
このブラックリストに掲載された旗国の船舶が、2年間で2回以上港湾国から勾留された場合には、入港禁止となる。但し、「危険度きわめて高い」又は「危険度高い」に分類された旗国の場合には、1回の勾留で入港禁止となる。
この入港禁止を無視して再度の入港を試みた場合には、追放処分が出される。
今回、公表された追放船8隻のうち、2隻については入港拒否処分は解除されている。2005年5月30日現在の追放船リストは、欧州海上保安庁(EMSA = European Maritime Safety Agency)のウェブサイトで見ることができる。これによれば、パナマ船籍3隻、トルコ船籍3隻、セント・ヴィンセント及びグレナディーン諸島船籍3隻、カンボディア船籍2隻、アルジェリア船籍1隻、シリア船籍1隻の計13隻が追放となっている。







