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2005年06月14日   イタリア情勢

人工授精法案:イタリアの国民投票が無効

中央ヨーロッパ時間12日・13日の二日間にわたって行われたイタリアの国民投票は、投票率が規定の50パーセントに達しなかったため、無効となった。これにより、人工授精を合法化する法案は否決された。

法案には、カトリック教会が猛反対しており、有権者に対して、国民投票を棄権するよう呼びかけていた。

最終的な投票率は、25.977パーセント。有権者4721万221人のうち、投票したのは1226万3583人に過ぎなかった。

イタリア憲法によれば、国民投票が有効に成立するためには、有権者の過半数の投票が必要とされる。

イタリア20州のうち、規定の50パーセントを超えたところは一つもなく、40パーセントを超えたのは、エミリア・ロマーニャ州(北部)ただ一つだった。また、30パーセント台は、ピエモンテ州(北部)、フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州(北部)、リグーリア州(北部)、トスカナ州(中部)、ラツィオ州(中部)の5州のみだった。

これに対して、南部を中心に棄権率はきわめて高く、最低の12.7パーセントを記録したカラブリア州(イタリア半島南端)をはじめとして、プーリア州(15.3、南部)、カンパーニャ州(15.7、南部)、シチリア州(15.8、シチリア島)、バジリカータ州(16.0、南部)、モリーゼ州(18.0、南部)では10パーセント台の低投票率となった。その他の州では、20パーセント台となった。

一般的に、イタリアでは、北部は商工業中心の産業構造をしており、思想も進歩的とされているのに対して、南部は農業中心の産業構造をしており、思想的にも保守的であるとされている。

イタリアでは、昨年、ベルルスコーニ首相率いるフォルツァ・イタリア(Forza Italia)のイニシアティヴで、人工授精・代理母などを禁じる法律が成立していた。今回の法律案は、この法律の制限を緩める目的のもの。

法案は、精子バンクの使用を含めた人工授精と胎芽の検査を合法化する内容。左派政党と緑の党の賛成により成立したが、与党の多数派のほか、ローマ・カトリック教会の法王ベネディクト16世=ドイツ・バイエルン州出身=が猛反対。カトリック教会が、有権者に対して投票のボイコットを呼びかける事態となっていた。

これが一因となり、国民投票の投票率は、出だしから低調だった。報道によれば、棄権者のうち、生命倫理の観点から投票を棄権したと回答したのが65パーセントにのぼったとする調査結果もある。

イタリアでは、国民の約83パーセントがカトリック教徒とされる。

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