排出権取引スキーム:すべての加盟国が出揃う
今年の元旦に始まったEUの排出権取引スキームだが、半年近くを経過して、ようやくすべての加盟国が出揃うことになった。
欧州委員会は、中央ヨーロッパ時間20日、ギリシアの国内割当計画を認可した。これにより、すべての加盟国の国内割当計画の認可が終了したことになる。したがって、今後は、同スキームが全加盟国体制で機能していくことになる。
EUの排出権取引スキームは、CO2その他の温室効果ガスの削減を目的として、企業間の排出権許可証の市場取引を成立させるもの。欧州委員会の認可を得て各国から割り当てられた許可証を、実際の排出量に応じて売買する。EUの排出権取引スキームは、世界最大の排出権取引市場として、世界中から注目を集めている。
ギリシアの割当計画は、国内141施設に対して、2億2330万単位の許可証を与えるもので、2億2330万トンのCO2排出に相当する。現在の排出権スキームは第一期であり、2005年から2007年の期間で、CO2のみを対象としている。第二期は、2008年から2012年で、その他の温室効果ガスも対象となる。
温室効果ガスは、地球温暖化の原因とされている気体で、二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)、亜酸化窒素(N2O)、フロン類(HFCs)、六フッ化硫黄(SF6)など。気候変動枠組条約に基いて締結された京都議定書により、削減が国際的に義務付けられている。EU全体の削減義務は8パーセントとなっているが、現在のところ、達成できる見込み。
EU内では、削減義務にはかなりのばらつきがあり、ルクセンブルク28パーセント削減、ドイツ21パーセント削減、連合王国12.5パーセント削減、イタリア6.5パーセント削減、フランス増減なし、スペイン15パーセント増加、ポルトガル27パーセント増加などとなっている。ギリシアは、25パーセントの増加が許容されている。
第一期のスキームで認可された排出権の総量は、65億7240万トン。このうちドイツが5分の1以上を占め、連合王国・ポーランド・イタリア・スペインがそれぞれ1割程度で、この5か国だけで全体の6割を占めている。
欧州委員会による国内割当計画の審査は、昨年3月以来、1年以上に及んだ。
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