EUの貿易収支が悪化:貿易額は拡大
欧州統計局(Eurostat)は、中央ヨーロッパ時間22日、貿易収支に関する統計を発表した。これによれば、今年4月のEU25か国の貿易赤字は97億ユーロで、前年4月の72億ユーロに較べて貿易赤字が拡大した。
ユーロ圏では、今年4月の貿易収支は、13億ユーロの黒字となり、前年4月の68億ユーロから黒字幅が縮小した。ユーロ圏に属するのは、東方拡大前の加盟国から連合王国、デンマーク、スウェーデンを除いた国々で、具体的には、ベルギー、ドイツ、ギリシア、スペイン、フランス、アイルランド、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、オーストリア、ポルトガル、フィンランドの12か国。
貿易額(1月~3月)については、EU外への輸出が857億ユーロ(前年比6.7パーセント増)、EU外からの輸入が954億ユーロ(前年比9.0パーセント増)と、引き続き拡大しており、特に、ロシア(輸出23パーセント増、輸入34パーセント増)、インド(輸出21パーセント増、輸入17パーセント増)、中国(輸出2パーセント増、輸入22パーセント増)などの開発途上国との貿易の増加が目立った。日本との貿易は、輸出3パーセント減、輸入7パーセント減と、若干縮小した。
EU25か国の貿易収支を分野別に見ると、エネルギーで457億ユーロの貿易赤字となっており、貿易赤字の最大の原因となった。同分野では、前年同期に比べ、40パーセントも輸入額が増加している。原油価格の高騰などが原因と見られる。
一方、機械・自動車では201億ユーロ、化学製品では141億ユーロの貿易黒字となっており、ユーロ高ドル安にもかかわらず健闘した。また、食品分野でも、20億ユーロの貿易黒字となった。
EU加盟国の中で、貿易黒字となったのは、ドイツ(425億ユーロ)、オランダ(86億ユーロ)、アイルランド(80億ユーロ)、スウェーデン(44億ユーロ)、ベルギー(20億ユーロ)、フィンランド(19億ユーロ)、デンマーク(13億ユーロ)、チェコ(6億ユーロ)、オーストリア(1億ユーロ以下)の9か国だった。それ以外の国は、軒並み貿易赤字となった。特に、連合王国は229億ユーロ、スペインは166億ユーロの貿易赤字を記録した。
EU25か国の輸出先は、合衆国が563億ユーロ、スイス198億ユーロ、ロシア114億ユーロ、中国111億ユーロ、日本106億ユーロ、トルコ85億ユーロ、ノルウェー75億ユーロ、カナダ53億ユーロ、インド49億ユーロ、韓国46億ユーロなどとなっている。
また、EU25か国の輸入元は、合衆国380億ユーロ、中国339億ユーロ、ロシア235億ユーロ、日本176億ユーロ、スイス151億ユーロ、ノルウェー147億ユーロ、トルコ81億ユーロ、韓国72億ユーロ、インド47億ユーロ、カナダ37億ユーロなどとなっている。
結果として、対中国では228億ユーロの貿易赤字となり、欧中間の貿易摩擦が数値的に実証された形となった。また、対ロシアでも、121億ユーロの貿易赤字となった。
これに対して、対合衆国では183億ユーロの貿易黒字となり、引き続き最大の黒字貿易先となった。前年比でも5億ユーロ程度黒字幅が増加しており、ユーロ高ドル安にもかかわらず、輸出が健闘したことをうかがわせた。
ユーロ圏と他のEU諸国の間の貿易を見ると、対連合王国では輸出494億ユーロ・輸入348億ユーロ、対スウェーデンでは輸出109億ユーロ・輸入97億ユーロ、対ポーランドでは輸出100億ユーロ・輸入73億ユーロ、対チェコでは輸出78億ユーロ・輸入70億ユーロなどとなっている。
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