イタリアのサッカー救済法:改正により部分的合法化
欧州委員会は、中央ヨーロッパ時間22日、イタリアのサッカー救済法について、EU競争法に反する国庫補助には該当しないと決定した。
イタリアの「サルヴァ・カルチョ」法(decreto "Salva calcio"、「カルチョ」とはイタリア語でサッカーのこと)は、2002年12月に制定され、プロサッカーチームの税務上の優遇措置を定めていた。これに対し、欧州委員会は、国庫助成の原則的禁止を定めたEU競争法に違反する疑いがあるとして、2003年11月に調査を開始した。昨年3月、イタリア側が法律改正を確約したので、競争法上の調査を一旦停止していた。
イタリアは、今年4月18日に確約通り法律を改正。税法上の優遇措置は削除された。このため、欧州委員会は競争法違反の可能性はなくなったとして、合法の決定を下した。
イタリアの「サルヴァ・カルチョ」法(Decreto legge n. 282 del 24 dicembre 2002, convertito nella legge n. 27 del 21 febbraio 2003)は、セリエA(イタリア一部リーグ)を含むプロサッカーチームの救済を目的としたもの。
具体的には、サッカー選手の価値低下を計上する特別の勘定項目を設け、その勘定項目については、貸借対照表上の負債(借方)に計上することを許すとともに、損金として償却することが許される。しかも、償却期間は、(選手との契約期間は2、3年であるのが通常なのに対して)10年とされており、結果的に、過去の損金を通常よりも長く繰り延べて計上できることになるため、全体で見ると課税額が減少する。
しかし、このような国内法は、契約期間と償却期間の原則一致を定めたEUの会計基準指令(第四指令:1978年660号、第七指令:1983年349号)に反するほか、国庫助成を原則的に禁じたEU競争法(共同体条約87条)に違反する疑いがあり、欧州委員会はこの両面から調査を行っていた。22日の決定は、後者の調査に関する決定。
調査の理由は、イタリアのプロサッカーチームのみにこのような税法上の優遇を与えることは、結果的にイタリア政府が国庫による助成を行っていることと等しく、他の加盟国のサッカーチームとの公正な「競争」が阻害されるというもの。ここでの「競争」には、市場における経済的な競争のみならず、文字通りのサッカーチーム同士の「競争」も含まれる(同法の措置により、イタリアのチームは、強豪選手の獲得にあたって大胆になることができる)。
今回の決定により、競争法的な観点からは合法とされたが、会計基準指令違反の調査は引き続き行われるという。
イタリアは、サッカーが絶大な人気を博している国として知られる。
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