欧州経済新聞無料メール版
最新のニュースをメールでお届けします。
電子メールアドレスを半角で入力して登録します。


Powered by まぐまぐ
2005年06月24日   EU競争

コカコーラが小売店との専属契約の廃止に同意

欧州委員会は、中央ヨーロッパ時間22日、コカコーラ社(The Coca-Cola Company)が専属契約の廃止などを含む条項に同意したと発表した。同意には、欧州委員会により法的拘束力が与えられるため、コカコーラ社が同意に違反した場合には、最高で同社の全世界での売上高の一割の罰金が課されることになる。同意は、2010年の12月31日まで有効。

欧州委員会のネーリー・クルース委員(競争担当)は、この決定により、価格低下や選択の幅の拡大など、ソフトドリンクの消費者の利益がもたらされるとしている。

コカコーラ社及びその子会社は、「コカコーラ」や「ファンタ」などの人気商品を生産・販売する多国籍企業。世界中のソフトドリンク市場で支配的なシェアを有する。

EU競争法によれば、排他的取引や抱き合わせなどの行為は、市場支配的地位の濫用により、域内市場の競争を阻害するものとして禁じられている。

今回、コカコーラ社(関連3社含む)は、(1)排他的取引契約の廃止、(2)目的割引・大口割引の廃止、(3)抱き合わせ販売の廃止、(4)無料冷蔵庫の2割開放に同意した。

〔排他的取引契約の廃止〕

従来、コカコーラ社は、小売店(例:レストラン)と契約する際に専属契約を結び、小売店が他のソフトドリンク企業(例:ペプシ)から仕入れを行えないようにする取引を行ってきた(排他的取引)。今後、コカコーラ社は、原則としてこのような取引を行うことができない。

〔目的割引・大口割引の廃止〕

従来、コカコーラ社は、小売店が過去と同量以上の仕入れを行った場合には、割引を行ってきた。しかし、この取引慣行により小売店はコカコーラとの取引関係を継続することになり、実質的に他のソフトドリンク企業との競争を妨げる結果となっているので、廃止される。

〔抱合せ販売の廃止〕

従来、コカコーラ社は、人気商品(例:コカコーラ、ファンタ・オレンジ)を仕入れる小売店に対して、他の商品(例:スプライト、バニラ・コカコーラ)を抱き合わせて販売する取引を行ってきた。今後、コカコーラ社は、このような取引を行うことができない。

〔無料冷蔵庫の2割開放〕

従来、コカコーラ社は、小売店に無料で冷蔵庫を提供する代わりに、その冷蔵庫には自社製品のみを収納できるとするような契約を締結する取引を行ってきた。今後、小売店は、コカコーラ社から無料で提供された冷蔵庫であっても、その5分の1は他社製品を陳列することができるようになる。

なお、コカコーラ社が上記の義務を追うのは、コカコーラ社がソフトドリンクの市場で「支配的な地位」を有している限りにおいてである。したがって、同社が「支配的な地位」を失った場合には、この義務はなくなる。同社が、EU各国の市場で「支配的な地位」を有しているかどうかは、毎年、欧州委員会のウェブサイト及びコカコーラ社のウェブサイトで公開される。

〔関連記事〕

« イタリアのサッカー救済法:改正により部分的合法化 | トップへ | 砂糖市場統制改革:来年から砂糖の価格が低下 »