砂糖市場統制改革:来年から砂糖の価格が低下
中央ヨーロッパ時間22日、欧州委員会は砂糖市場改革案を提出した。同案によれば、欧州委員会は、来年から砂糖の価格を約4割低下させる。
EUでは、欧州委員会による農産物の市場統制制度(価格と生産量のコントロール)が設けられている。砂糖の市場統制制度に関しては、約40年間ほとんど変更が加えられなかった。しかし、WTOによる自由化により、現在の価格を維持することは実質的に不可能であることから、改革が不可欠となった。
EUでは、従来、砂糖を「A砂糖」「B砂糖」「C砂糖」に分け、A砂糖とB砂糖に補助金を付与し、輸出用のC砂糖には補助金を付与しないとすることでWTOの規制をかわしてきたが、最近、ブラジル(砂糖輸出世界第1位)がこの制度はWTO違反である(A砂糖・B砂糖に対する補助金は、C砂糖の損失の埋め合わせになるため、間接的にC砂糖への補助金となる)と提訴し、EUが敗訴した経緯がある。
改革に対しては、EU内の農家から反対運動が起きている。
改革案によれば、2006年下半期・2007年上半期で、白糖の価格を39パーセント、二段階に分けて引き下げる。砂糖を生産する農家は、これにより生じる損失の60パーセントに相当する補助金を受け取り、損失を補塡する。砂糖の市場統制制度自体は2014年下半期・2015年上半期まで存続する。また、砂糖市場に対する市場介入制度は今後廃止され、代わりに参考価格制度を導入する。
農地を他の作付けに転換することを希望する農家には、毎トン730ユーロ(初年度)の補助金が支給され、転換が推奨される。この補助金は、4年間支給されるが、金額は漸減し、最終年度には毎トン420ユーロとなる。
現在、アフリカ諸国(Africa)・カリブ海諸国(Caribbean)・太平洋諸国(Pacific)のいわゆるACP諸国(かつてEU諸国の植民地だった国々で、現在でもEUと特別の関係を有する)に対しては、ACP砂糖協定によりEU市場への参入が保障されており、実際に18か国がEUに砂糖を輸出している。
しかし、今回の価格低下によって、これらの国々にも打撃が及ぶため、欧州委員会は、これらの国々に対する支援計画も同時に提出している。これによれば、支援計画は、来年から開始され、同年については4000万ユーロの支援を行うという。






