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2005年06月28日   ブルガリア情勢

ブルガリア総選挙:与党シメオン二世国民運動敗れる

25日に行われたブルガリア選挙では、大方の予想通り、現在政権を担当している与党「シメオン二世国民運動」が大幅に議席を減らすことになった。

「シメオン二世国民運動(Национално движение Симеон Втори)」は、元ブルガリア国王シメオン二世=68歳=が率いる政党。シメオン二世は、1943年に6歳で即位したが、9歳のときに国民投票で廃位されることになり、50年以上国外に亡命していた。しかし、2001年にブルガリアに帰国し、「シメオン二世国民運動」を組織して絶大な支持を獲得、総選挙に勝利して首相に就任していた。家名のザクセン=コーブルク家(Sachsen-Coburg、ドイツの家系で、現在のベルギー王家・連合王国王家と同家。ザクセン=コーブルク=ゴータ家ともいう)のブルガリア語形である「サクスコブルゴツキ(Сакскобургготски)」を名字に用いている。

総選挙の結果、「ブルガリアのための同盟」が約31パーセントを獲得して第一党、シメオン二世国民運動が約20パーセントで第二党、トルコ人マイノリティ政党が約13パーセントで第三党となっている。240議席のうち、過半数を獲得した政党はなく、連立政権となるため、組閣には時間がかかる見通し。

ブルガリアでは、2001年の総選挙により、「シメオン二世国民運動」(97議席)と「法と自由のための運動」(20議席)による連立政権が成立し、政権を担当してきたが、経済状況がなかなか好転しないために支持を減らしていた。「シメオン二世国民運動」は、今回の選挙では、前回(42.7パーセント)の半分以下のパーセンテージしか獲得しなかった。

99.6パーセントの開票時点の得票は、次の通り:

  • ブルガリアのための同盟(社会党):31.13パーセント
  • シメオン二世国民運動:19.88パーセント
  • 法と自由のための運動(トルコ系政党):12.68パーセント
  • 攻撃(極右政党):8.16パーセント
  • 民主勢力連合(極右政党):7.7パーセント
  • 強いブルガリアのための民主主義者たち(反共政党):6.45パーセント
  • ブルガリア国民連合:5.20パーセント

報道によれば、「ブルガリアのための同盟」が、「シメオン二世国民運動」と「法と自由のための運動」との連立を模索しているとされ、もし三党連立政権が成立すれば議会の過半数を抑えることになる。「ブルガリアのための同盟」は、旧共産党系の社会主義政党。現在の党首はセルゲイ・スタニシェフ=39歳=で、首相となる公算が高い。「法と自由のための運動」はトルコ系少数民族政党で、党首はアハメド・ドガン。

「攻撃」は、反EU・反NATO・反トルコ人・反ロマ(ロマとは、いわゆる「ジプシー」のこと)を標榜する国粋主義の極右ポピュリズム政党で、ジャーナリストのヴォレン・シデロフにより2ヶ月前に新たに結成され、今回第四党に食い込む躍進を見せた(今回の選挙の投票率が低かったことが躍進の一因と見られている)。しかし、現在の主流がEU加盟を標榜している以上、「攻撃」が連立の候補となることはありえない。

とはいえ、国民が既存政党に対して苛立ちを募らせていることは確かで、EU加盟のためにも、ブルガリアの政治的安定と経済発展が期待される。

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