キプロスが欧州憲法条約を批准
東ヨーロッパ時間30日、キプロス議会=所在:ニコーシャ=は、欧州憲法条約(EU憲法条約)の批准を賛成多数で可決した。これにより、キプロスは、11か国目の欧州憲法条約批准国となった。
キプロス議会(全56議席)は、2日間の討論の後、投票を行い、賛成30票、反対19票、棄権1票の賛成多数で可決された。反対したのは労働人民進歩党(ΑΚΕΛ = Ανορθωτικό Κόμμα Εργαζόμενου Λαού)の議員だった。また、6議員は欠席した。
欧州憲法条約は、フランスとオランダの国民投票否決により「危機」に直面したとされ、先月のブリュッセル欧州理事会で1年間の考慮時間を置くとした上で、批准手続を続行するかどうかは各国の「自律的かつ主権的」な決定に委ねていた。
多くの国が批准手続を停止する中、キプロスはルクセンブルクとともに、批准手続を続行することを表明。その動向が注目されていた。
キプロスの批准により、欧州憲法条約の批准状況は、批准11か国(数え方により10か国)、批准否決2か国、未決12か国となった。これまでに批准したのは、オーストリア、ドイツ、キプロス、スペイン、ギリシア、ハンガリー、イタリア、ラトヴィア、リトアニア、スロヴァキア、スロヴェニア。なお、ドイツでは連邦議会(Bundestag)・連邦理事会(連邦参議院、Bundesrat)の批准手続を終えており、報道等では批准国に入れられることが多いが、正確には、連邦憲法裁判所(Bundesverfassungsgericht)の司法審査と連邦大統領(Bundespräsident)の認証を待っている状況である。
また、ベルギーでは、すでに、参議院(Sénat)、衆議院(Chambre des Représentants)、首都ブリュッセル地域理事会(Conseil de la Région Bruxelles-capitale)、ドイツ語共同体理事会(Conseil de la Communauté germanophone)が可決しており、半分以上の批准手続を完了している。
ベルギーでは、国家が、地域自治体(フランデレン地域・ワロン地域・首都ブリュッセル地域)と言語自治体(フラマン語共同体・フランス語共同体・ドイツ語共同体)の二つの観点から3つずつに分かれ、それらが各々理事会を有し、しかもフラマン語地域の理事会とフランデレン地域の理事会が事実上統合されているため、結局、5つの理事会、衆議院、参議院の7つの機関によって批准手続が行われている。
今後注目される批准手続は、10日に行われるルクセンブルクの国民投票である。ルクセンブルクの国民投票は諮問的なレフェレンダムであり、法的な拘束力はないが、この点はオランダと同じであり、もし否決された場合には憲法条約は深刻な危機を迎えることになる。
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