欧州委員会がルフトハンザのスイス航空買収を許可
欧州委員会は、中央ヨーロッパ時間5日、ドイツの航空会社ルフトハンザ航空(Deutsche Lufthansa AG)によるスイス航空(通称SWISS、Swiss International Air Lines Ltd.)の買収を、条件付きで許可した。これにより、ルフトハンザは、スイス航空の株式を半数以上取得し、スイス航空を子会社化することになる。また、スイス航空はスターアライアンス(Star Alliance)に加盟する。
スイス航空(SWISS)は、2001年のスイスエア(Swissair Schweizerische Luftverkehr AG、1931年設立)の破綻後、スイスエアの子会社のクロスエア(Crossair, Aktiengesellschaft für europäischen Regionalluftverkehr)が基盤となり、スイス政府、カントン(スイスの自治体)、UBS銀行、クレディ・スイス銀行などが支援して設立された航空会社。
スイス航空は、2002年に9億8000万スイスフラン、2003年に6億8700万スイスフランの巨額の赤字を出していたが、2004年4月にドイツ人クリストフ・フランツ(Christoph Franz)氏が社長に就任してから財政状態が改善し、2004年には1億4000万スイスフランの赤字にまで縮小していた。
今年3月に、ルフトハンザと、スイス航空の大株主(スイス政府、カントン・チューリッヒ、UBS、クレディ・スイス)との間で買収交渉が合意に至っていた。これによれば、スイス航空は、そのままスイス航空として営業を続けることになる(ルフトハンザに名称を変えたりすることはない)。
ルフトハンザとスイス航空の両社は、5月に欧州委員会に申請を行い、欧州委員会は合併審査規則(Fusionskontrollverordnung)に基いて審査を行った。
その結果、欧州委員会は、チューリッヒ=フランクフルト・アム・マイン線とチューリッヒ=ミュンヒェン線で競争阻害のおそれがあると判断。また、合衆国行き便、南アメリカ行き便、タイ行き便、エジプト行き便でも、競争阻害のおそれありとした。また、スイス航空のスターアライアンス加盟も不安要因とされた。
これらの競争阻害を避けるため、欧州委員会は、買収に際して次の条件を課した:
- 両社は、チューリッヒ空港、フランクフルト・アム・マイン空港、ミュンヒェン空港、デュッセルドルフ空港、ベルリン空港、ヴィーン空港、ストックホルム空港、コペンハーゲン空港で両社の保持しているスロット(発着枠。割り当てられている滑走路の使用機会)を減らさなければならない。
- チューリッヒ=フランクフルト・アム・マイン線およびチューリッヒ=ミュンヒェン線に新規参入する航空会社は、3年以上同線を運航する場合には、両社の既得権を取得できる。
- スイスの航空官庁は、両社以外の航空会社にも、EU外行きの便のチューリッヒ空港への中間着陸の権利を与えねばならず、また、スイスとドイツの航空官庁は、EU外行き便の価格規制を行ってはならない。
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