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2005年07月12日   EU情報社会

欧州委員会が携帯電話のローミング料金に警鐘:夏期ヴァカンスに向けて

欧州委員会は中央ヨーロッパ時間11日、ヴァカンス中の携帯電話のローミング料金に気をつけるよう、消費者に警鐘を発した。夏期に長い休暇をとることが可能で、また、電車・自動車・バス・飛行機等さまざまな交通手段で外国に出かけることができるヨーロッパでは、外国にヴァカンスに出かけることがかなり一般的となっている(特に、ドイツ人の外国旅行好きはサーヴィス貿易の統計等でも実証されている通り)。

しかし、携帯電話のサーヴィスには通常ローミングサーヴィスが含まれ、国外に到着すると自動的にローミングサーヴィスがはじまるため、休暇中も国内気分で気軽に携帯電話を使用し、ヴァカンスから帰ってから携帯電話料金の請求書を見て驚くことも少なくない。シェンゲン条約により国境でのパスポートコントロールが撤廃され、外国に旅行しているという感覚が次第に薄れつつあることも、関係しているかもしれない。

欧州委員会のヴィヴィアンヌ・レーディング委員(情報社会担当)は、「携帯電話を休暇中に外国で使用する人は、現在でも、腹立たしい驚きを経験することがあります(Wer sein Mobiltelefon während des Urlaubs im Ausland benutzt, kann noch immer eine böse Überraschung erleben)」と語る。

EU域内のローミング料金には、大きなばらつきがある。欧州委員会の調査によれば、フィンランドの携帯電話会社と契約し、キプロス(観光地)からフィンランドに掛ける場合には一分間58セントであるのに対し、ポーランドの携帯電話会社と契約し、マルタ(観光地)からポーランドに掛ける場合には5ユーロ1セントであるとされており、実に8.5倍以上の価格差がある。また、ラトヴィアの携帯電話会社と契約し、イタリア(観光地)からラトヴィアに掛ける場合には、一分間51セントであるとされるので、10倍近くの価格差も存在することになる。

このような価格差は、域内市場における競争がまともに機能していないことを示すものであり、欧州委員会や、各国の情報規制官庁の合同体である欧州規制庁団(ERG = European Regulators Group)は、問題視していた。

欧州委員会は、競争が機能していない一因として、ローミングサーヴィスの料金体系が不透明であることが挙げられると考えており、昨年12月から欧州規制庁団により調査が進められてきた。

欧州委員会は、今回、料金体系の域内比較の一部を公表するとともに、今秋にも、詳細に料金体系を比較したウェブサイトを構築する計画を明らかにした。これにより、消費者がローミングサーヴィスの価格を比較することも容易になる。これらの透明性を高める施策が奏功すれば、域内のローミング価格は、自由競争により次第に引き下げられることになる。また、これらの施策によっても競争がうまく機能しない場合には、欧州委員会や各国競争官庁が本格的な対策に乗り出す可能性もある。

欧州委員会により、今回発表されたローミング料金の概要は、次の通り(Quelle: MEMO/05/247、抄、電話会社不明)。数字は一分あたりの料金:

〔ドイツからの旅行者〕
・スペインでのローミング:発信1.36ユーロ、受信55セント
・イタリアでのローミング:発信1.29ユーロ、受信55セント
・ギリシアでのローミング:発信87セント、受信55セント

〔フランスからの旅行者〕
・スペインでのローミング:発信1ユーロ、受信34セント
・イタリアでのローミング:発信1ユーロ、受信34セント
・オーストリアでのローミング:発信1ユーロ、受信34セント

〔連合王国からの旅行者〕
・スペインでのローミング:発信1.24ユーロ、受信1.37ユーロ
・イタリアでのローミング:発信1.47ユーロ、受信74セント
・マルタでのローミング:発信1.24ユーロ、受信1.37ユーロ

〔オランダからの旅行者〕
・オーストリアでのローミング:発信1.38ユーロ、受信69セント
・ハンガリーでのローミング:発信1.38ユーロ、受信69セント

〔ラトヴィアからの旅行者〕
・イタリアでのローミング:発信51セント、受信41セント

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