欧州委員会のバローゾ委員長が初訪中
欧州委員会のジョセ・マヌエル・バローゾ委員長は、14日から18日の日程で、北京(Beijing)、上海(Shanghai)、香港(Hong Kong)、澳門(Macao)を訪問する。欧州委員会の委員長が公式に中国を訪問するのは歴史上これが4回目で、バローゾ委員長としては初めての公式訪中になる。
今回の訪中は、温家宝(Wen Jiabao)首相の招待にEU側が応じて実現したもので、EUとの外交関係を強めたい中国側の思惑と、中国市場を狙うEUの思惑が一致した。訪問中、バローゾ委員長は胡錦濤(Hu Jintao)国家主席、温家宝首相、香港特別行政区の曽蔭権(Donald Tsang Yam Kuen)行政長官、澳門特別行政区の何厚鏵(Edmund Ho Hau-wah)行政長官などと会談する(ちなみに、澳門は返還前はポルトガルの特別領だったが、バローゾ委員長は欧州委員会委員長就任前はポルトガルの首相をつとめていた経緯がある)。
EU内では、欧州委員会のほか、ドイツのシュレーダー首相(社会民主党)とフランスのシラク大統領(新ドゴール主義者)が中国との関係強化を主張しており、天安門事件に起因する対中武器禁輸措置が解除される趨勢にあったが、平和と人権尊重を重視する欧州議会の反対や日米の抗議などにより、阻止された。しかし、中国側は引き続き武器禁輸措置の解除を求めていくものと見られる。
一方、今年上半期には繊維製品を巡る貿易摩擦が勃発し、欧中関係は冷え込むかに見えたが、中国側が大幅に譲歩する形で事態は収拾した。9月の国連総会に向けて味方を増やしたいEU(特に常任理事国候補となっているドイツ)は、日本、合衆国、ACP諸国など、いわば全方位に対して友好的外交を行っており、今回の訪中もその上に位置づけられるものと見られる。現在のところ、中国はドイツの常任理事国化に賛意を表明している。
バローゾ委員長は、北京で胡錦濤主席、温家宝首相と会談し、両国の関係強化や、国連改革を含めた外交問題について話し合う予定。欧州委員会は、通商のほか、民間航空分野での協力や、欧中間のヴィザ手続の簡素化などについても話し合われるとしている。
上海では、韓正(Hang Zheng)市長と会談し、経済協力や、2010年の上海万博などについて話し合う予定。澳門・香港では各行政長官と会談する。
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