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2005年09月20日   EU教育・青少年

欧州司法裁判所:ベルギーで国外学校卒業者に就職活動支援金が支給されないのは共同体法違反

欧州司法裁判所は、中央ヨーロッパ時間15日、同裁判所に係属していた事件(事件番号C-2004年258号)の判決を下し、ベルギー王国はギリシャ人ヨアニス・ヨアニディス(Ioannis Ioannidis)さんに就職活動支援金(Überbrückungsgeld、allocations d’attente)を給付すべきだと判示した。

ベルギーでは、就職活動中の人々に「就職活動支援金」の名目で失業扶助を交付している。在学中に就職活動が始まる日本と異なり、ヨーロッパでは学業を修了してから就職活動を始めるのが一般的で、このベルギーの制度はそうした状況を反映したもの。

しかし、この制度の根拠となっている1991年11月25日の勅令(モニトゥール・ベルジュ1991年29888頁)によれば、この就職活動支援金が支給されるのは、原則としてベルギーの学校を卒業した者に限るとされており、しかも、外国人の場合には、申請時にベルギーに居住する移住労働者の被扶養者でなければならないとされていた。

ギリシャ人であるヨアニディスさんは、ギリシャの学校(日本の高校相当)を卒業した後、1994年にベルギーに移住し、ベルギーで3年間理学療法士の職業教育を受け、これを修了した。さらに、前庭部のリハビリテーション(Vestibularisrehabilitation、rééducation vestibulaire)に関して、フランスで有給の職業教育を受けたあとに、ベルギーに帰国して就職支援金を申請した。

ところが、ベルギーの労働局(ONEM = l’Office national de l’emploi)は、ベルギーの学校を卒業していないという理由で、これを拒否。

事件を担当したリエージュ労働裁判所(cour du travail de Liège)は、欧州共同体法の解釈について欧州司法裁判所に伺いを立てた(これを「先決手続(Vorabentscheidungsvefahren)」という)。

欧州司法裁判所は、就職活動支援金の受給資格をベルギーの公立学校卒業者に限定したベルギー法の規定は、欧州共同体法に違反すると判示した。また、受給資格をベルギー在住の移住労働者の被扶養者に限っているのも妥当でないと判示した。

欧州共同体法は国内法の規定に優先するため、今後、リエージュ労働裁判所は、欧州司法裁判所の判決にしたがい、ヨアニディスさんに就職活動支援金を給付する旨の判決を出すことになる。

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