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2005年09月26日   ポーランド情勢

ポーランド議会選挙:保守系野党が大勝、政権交代確実、右派連立政権成立が濃厚

中央ヨーロッパ時間25日、ポーランドで議会選挙があり、即日開票された。保守政党「法と正義(PiS = Prawo i Sprawiedliwość)」が28パーセント程度、中道保守政党「市民プラットフォーム(PO = Platforma Obywatelska)」が26パーセント程度を獲得し、両党による連立政権成立が濃厚となった。

一方、旧共産党の流れを汲む与党「民主左派連合(SLD = Sojusz Lewicy Demokratycznej)」は、汚職により国民の信頼を失った上に、桁外れで欧州最悪の失業率(17パーセント以上)が一向に改善しないことから、国民に見放され、前回の41パーセント(216議席)から11パーセント程度にまで、大きく票を減らした。

ポーランドの選挙法によれば、SLDのような連合政党は8パーセント以上の得票率がないと議席が与えられないことになっているので、11パーセントという得票率は瀕死の状態に近い(もっとも、東欧諸国では民主化以後なかなか安定した政権ができておらず、選挙のたびにピンポンのように政権が入れ替わる傾向があるので、次回の選挙で盛り返す可能性もないわけではない)。

「法と正義」・「市民プラットフォーム」は、セイム(Sejm、ポーランドの下院)460議席中、あわせて300議席以上を占めるものと見られている。得票数のパーセンテージよりも議席のパーセンテージが高いのは、ポーランドの選挙法が、小党分立を防ぐために得票率5パーセント以下(連合政党は8パーセント以下)の政党には議席を与えないとしているためである。なお、セイムの選挙はドント式の比例代表方式の選挙である。

「法と正義」と「市民プラットフォーム」は、選挙前から連立を約していた。現在のところ、「法と正義」の得票率のほうが高いため、同党のヤロスワフ・カチンスキ(Jarosław Kaczyński)党首の首相就任が濃厚となっている。

もっとも、両党の間には政策上の懸隔もあり、EUに関しては、「市民プラットフォーム」には親欧色が強いのに対し、「法と正義」はポーランドの主権にこだわる傾向がある(もっとも、「法と正義」もEU加盟にまで反対しているわけではない)。

「市民プラットフォーム」は、所得税・法人税・付加価値税(我が国の消費税に相当)の税率を15パーセントに一本化する主張をしており、実現するかどうかが注目される。

なお、カチンスキ党首の双子の兄弟であるレフ・カチンスキ氏(ワルシャワ市長)は、「法と正義」から大統領選挙への出馬を表明しているが、ヤロスワフ・カチンスキ氏の首相就任が大統領選挙にどのような影響を与えるかは未知数である(事前の世論調査の結果では「市民プラットフォーム」がリードしており、同党のヤン・マリア・ロキタ氏が首相に就任すると見られていた)。

現在、レフ・カチンスキ氏は、「市民プラットフォーム」から大統領選挙に出馬するドナルド・トゥスク(Donald Tusk)党首に水をあけられているが、一方で、ヤロスワフ・カチンスキ氏の首相就任がレフ・カチンスキ氏に追い風となるという分析がある。しかし、他方、大統領と首相の座が双子の兄弟によって占められるのは受け入れがたく、むしろ、レフ・カチンスキ氏にとって逆風になるという分析もある。

〔用語解説〕

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