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2005年10月28日   EU医療・保健・衛生

鳥インフルエンザ:ペットも入国禁止、各国とも対策強化中、EUでH7N1型のワクチンを開発

欧州委員会は、中央ヨーロッパ時間25日、商用・愛玩用(ペット)鳥類の輸入が禁止されると発表した。欧州委員会の原案をもとに、同日、EU加盟国代表が、常設食物連鎖禽獣健康委員会(SCFCAH = Standing Committee on the Food Chain and Animal Health)で合意しており、欧州委員会の最終決定を経て、数日以内に効力を発生するという。

この措置は、連合王国で検疫隔離(quarantine。もともと、14世紀にヴェネツィアで黒死病防止のために入国前に40(quaranta)日間隔離していたことから、こう呼ばれる)中の鳥から高病原性鳥インフルエンザウィルス(highliy pathogenic avian influenza)の感染例が発見されたことを受けたもの。

対象となるのは、EU域外からの、生存中の捕獲鳥類の商業目的の輸入と、所有者に伴われた鳥類(ペット)の「引越(movements)」。今回の措置で対象となるのは非家禽の(non-poultry)鳥類だけで(家禽類については、すでに措置が講じられている)、そのほか、動物園用の鳥類などは例外となる見込み。

また、ノルウェー、スイス、リヒテンシュタイン、アンドラ、アイスランド、グリーンランド、フェロー諸島(Færøerne)、サン・マリノからの「引越」については、制限を受けない。

日本からの鳥類輸入・持込については、当該措置の対象となる。

EU加盟国は、5匹以内の「引越」ペット鳥類については、すでに第三国において30日間の検疫隔離を行っている場合、加盟国における検疫隔離措置を免除することもできるが、それ以外の場合には、加盟国において30日間の検疫隔離がなされることになる。

当該措置は、差し当たり11月30日までの時限措置であるが、延長される可能性もある。延長されるかどうかは、SCFCAHが状況を見て判断する。

EUでは、域内のモノや人などの移動を基本的に自由化しているため、ウィルスが一旦域内に入ると、爆発的に感染が広がる可能性がある。このため、EU加盟国当局や欧州委員会としては、域内に入ることを水際で食い止める必要がある。

〔各国とも対策を強化中〕

鳥インフルエンザの拡散に対しては、すでに各国とも対策を講じており、例えば、空港において鳥を含む食物を没収・廃棄するなどの措置が講じられている模様であるが(したがって、日本からEU諸国に入国する際に鶏肉・鶏卵などを含む食品を携帯することは、基本的に勧められない)、欧州委員会のマルコス・キプリアーヌ委員(衛生・消費者保護担当)は、「このパンデミー(Pandemie。大流行病)に対する防御をもっと固めるため、加盟国はまだまだ努力を強化していかなければならない([...] müssen die Mitgliedstaaten noch weitere verstärkte Anstrengungen unternehmen, um besser gegen eine solche Pandemie gerüstet zu sein)」と述べ、各国とも対策を強化しているところである。

ドイツでは、すでに中央ヨーロッパ時間19日に、ユルゲン・トリティーン消費者保護・農業大臣が緊急省令(Eilverordnung)を発しており、22日から鳥類に対して外出禁止義務(Stallpflicht)が課せられている。これは、渡り鳥などから家禽類に鳥インフルエンザが伝染するのを防ぐためである(トルコ・ルーマニアの発症例は、ロシアからの渡り鳥が原因である可能性が疑われている)。

欧州では、野外で育てられた鶏の卵は、鶏舎で育てられた鶏の卵よりも高い等級がつけられ、高値で取引されているため、今回の措置は、養鶏産業に対して打撃となる。

〔EUでH7N1型のワクチンを開発〕

欧州委員会は、中央ヨーロッパ時間27日、H7N1型鳥インフルエンザウィルスのワクチンが開発されたと発表した。このワクチンは、来年にも医療現場で試験的に使用されるという。

ワクチンは、欧州連合の研究プログラムの支援を得て、連合王国・イタリア・ノルウェー・フランスの専門家の共同研究により開発された。

もっとも、H7N1型は、現在流行が懸念されているH5N1型とは型違いである(危険性はH5N1型より低いとされる)。また、鳥インフルエンザウィルスのワクチンは、感染を完全に回避できるわけではなく、また、抗体検査が不可能となるなどの理由から、使用には否定的な意見も見られる。

とはいえ、鳥インフルエンザがこれだけ大きな社会的関心を呼び起こしている背景として、このウィルスが人間間で伝染しやすい新種のウィルスに変異する可能性がある点に鑑みれば、鳥インフルエンザに関するウィルス学の進展は歓迎すべき事柄である。

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