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2005年11月01日   EU統計

欧州統計局:10月のインフレ率予測値は2.5パーセント/ユーロ圏

欧州統計局は、中央ヨーロッパ時間10月28日、10月の年間インフレ率の予測値を発表した。それによれば、10月のユーロ圏12か国のインフレ率の予測値は2.5パーセントだった。また、EU25か国については、発表されなかった。

欧州統計局によれば、この予測値はきわめて精度の高いものであり、過去2年間の実績においては、いずれも誤差は0.2パーセント以内に収まっている(このうち、誤差0.1パーセント以内が24回中23回である)。9月のインフレ率確定値は、EU25か国で2.5パーセント、ユーロ圏12か国で2.6パーセントとなっていたため、予測値が正しければ、ほぼ横ばいということになる。

今回の発表は予測値のため、セクター別のインフレ率は公表されなかったが、過去数ヶ月のインフレ原因は原油価格の上昇と関連セクターの価格上昇によるものだったことに鑑みれば、今回もそうである可能性が高いといえる。

2003年6月6日以来、ユーロ圏の公定歩合(厳密には、欧州中央銀行が公定する利率には三種類のものがあるが、このうち、主要リファイナンス・オペレーションの最低提供利子率(〔独〕Mindestbietungssatz des Hauptrefinanzierungsinstruments、〔英〕minimum bid rate on the main refinancing operations)が通常「公定歩合」と呼ばれている)は2パーセントで据え置かれており、これを金利の基準とすれば、実質成長率は引き続きマイナスとなっている。

実質金利がマイナスとなるというのは、平たく言えば、預金していても利率を上回る割合で貨幣(この場合ユーロ)の価値が低下していくため、実質的に財産が減少していくということである。もっとも、借金をしている企業や自然人にとっては、実質的に借金が減少していくことをも意味する。

インフレに対する有効な対策の一つに、公定歩合の引き上げがある。公定歩合が引き上げられると、市中での金利も上昇し、結局、企業や個人にとっては、銀行からの借り出しを減らし、預金を増やすインセンティヴが働くので、市場に流通する貨幣量が減り、貨幣価値が上昇する(したがってインフレを抑えられる)、というのが経済学上の理論である。

公定歩合の引き上げについては、先月頃からかなり話題に上るようになってきているが、公定歩合の引き上げは、企業活動を萎縮させるため(企業が借金しづらくなるため)、回復基調にあるユーロ圏の景気に悪影響を及ぼすおそれもあり、慎重論も根強い。

ただ、市中金利はすでに上昇傾向にあり、ユーロ圏の景気がよくなってきていることに鑑みても(金利政策の目的の一つは、好況期に利上げを行って景気循環の波を緩やかなものにすることである)、早晩利上げが行われることは必至であるとの分析もある。その場合、欧州中央銀行がいかなるタイミングで利上げに踏み切るかが注目される。

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