駐イラク欧州委員会代表部設立、欧・イラク通商協力協定締結へ
欧州委員会のベニータ・フェッレーロ=ヴァルトナー委員(外交・近隣政策担当)とイラクのモハメド・ジャワド・アル=ドレキ(Mohammed Jawad Al-Doreky)大使は、中央ヨーロッパ時間12日、イラクの首都バグダッドに駐イラク欧州委員会代表部を設置する協定に署名した。
また、欧州委員会は、同日、2006年からイラクとの通商協力協定の締結交渉を行うことを理事会(各国政府代表により構成される合議体)に提案した。理事会がこの提案を了承すれば、欧州委員会はイラクとの交渉に入ることになる。
イラク戦争後、イラクは昨年主権を回復し、民主選挙に基いて暫定国民議会(憲法制定議会)が構成され、今年10月には憲法を制定している。この憲法下ではじめての国民議会選挙が15日に行われ、新年には民主憲法・民主選挙に基き新政権が発足する見込み。
このような背景から、自由・民主・人権・法治を基本価値とする欧州連合(EU)は(欧州連合条約6条)、イラクに新たに発足する民主政権と通商条約を締結し、通商を開始することを予定している。
トルコがEUに加盟した場合、イラクはEUの隣国になる。したがって、イラクの安定はEUの外交・近隣政策上きわめて重要になる。
欧州委員会によれば、通商協力協定の締結交渉の目的は、概ね次の通り:
- イラクの内部的・地域的安定化のため、イラクの国際社会との協力(特にEUとの協力)を容易にする
- イラクの体制変革・社会経済変革を恒常化させる
- イラクの社会経済発展による生活水準の向上
- WTO体制内でのEU・イラクの二者間の通商関係を促進する
- イラクに進出する欧州企業などに、予測可能性・透明性・法的安定性を保障する
欧州委員会のピーター・マンデルソン委員(通商担当)は、「欧州委員会は、すでにイラクに対して、EUの市場への特恵的なアクセスを保障しており、イラクのWTO加盟を支援している(Die Europäische Kommission hat Irak bereits den Pröferenzzugang zu den Märkten der EU gewährt und unterstützt sein Ersuchen um Beitritt zur Welthandelsorganisation)」とした。







