EU知的財産権:データベース著作権のアセスメントとパブリックコメント、「特許伏兵奇襲」の防止策
欧州委員会は、中央ヨーロッパ時間12日、EUのデータベース保護法制のアセスメント報告書を公表したと発表した。
欧州共同体においては、1996年のデータベース指令(欧州共同体指令1996年9号)により、従来から著作権法上保護されていた創作性のあるデータベースに加えて、電話帳のような創作性のないデータベースにも一定の権利保護を与えることとしたが、そのような保護は手厚過ぎるため、かえって産業発展の足枷になっているのでないか、という点に関しての評価がなされた。
欧州委員会によれば、これまでのところ、経済への悪影響は証明されておらず、関係者からも肯定的な評価が多いとしているが、2006年3月12日までパブリック・コメントを募集する。利益関心を有する企業などは、次のウェブサイトからパブリック・コメントに参加するのが望ましい:ドイツ語、フランス語、英語。
〔パテント・アンブッシュの防止〕
近年、標準化に際して自社の特許権を開示せず、標準化が普及してから突如として特許権を主張するパテント・アンブッシュ(patent ambush、「特許伏兵奇襲」)が問題となっている。このパテント・アンブッシュにより、企業は、該当する標準規格に関する実質的な支配権を有することになり、標準規格の使用を不公正に阻害することも可能となるため、特に競争法上問題視されている。
このため、欧州委員会は、欧州テレコミュニケーション標準化局(ETSI = European Telecommunications Standardisation Institute)に対して、パテント・アンブッシュのリスクを最小化するように、同局の規則改正を提案していた。先月22日の総会において、欧州委員会の改正案は全会一致で了承され、規則は改正された。
ETSIは、このほか、いわゆる「以前から(ex ante)」のライセンシング(標準化以前にライセンス契約を締結していた場合)についてもパテント・アンブッシュを防止するべきかの作業部会を設置して調査を進めている。しかし、これについては、欧州委員会は否定的な見解を持っており、ETSIの議論を注視していくとした。




