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2005年12月25日   EU統計

今年1~3四半期の貿易収支:ドイツは1239億ユーロの貿易黒字、日欧貿易は微減傾向

欧州統計局(Eurostat)は、中央ヨーロッパ時間20日、10月の貿易収支と今年1~3四半期(1~9月)の詳細な貿易収支に関する統計を公表した。

〔10月の貿易収支〕

それによれば、EU25か国では110億ユーロの貿易赤字、ユーロ圏12か国ではプラスマイナスゼロとなった。

EU25か国については、輸出943億ユーロ、輸入が1052億ユーロで、合計して110億ユーロの貿易赤字となった(近似値のため、見かけ上の誤差がある)。9月は87億ユーロの貿易赤字だったから、貿易収支は悪化したことになる。また、EU内の通商は1858億ユーロで、前月の1804億ユーロから増加した。

ユーロ圏12か国については、輸出1089億ユーロ、輸入が1088億ユーロで、合計してプラスマイナスゼロとなった(近似値のため、見かけ上の誤差がある)。9月は49億ユーロの貿易黒字だったから、貿易収支はやはり悪化したことになる。ユーロ圏内の通商は1067億ユーロで、前月の1050億ユーロから若干増加した。

なお、EU25か国よりもユーロ圏12か国のほうが貿易額が大きいのはおかしいのではないかと感じるかもしれないが、ユーロ圏12か国の貿易は、ユーロ圏外すべての地域との貿易ということであり、これには非ユーロ圏EU加盟国13か国が含まれるからである。これに対し、EU25か国のデータでは、ユーロ圏とユーロ圏の間の通商はEU内の通商として扱われるので、貿易収支の数字には含まれない。

〔今年1~3四半期(1月~9月)の貿易収支〕

また、今年1~3四半期の貿易収支については、通算でドイツが1239億ユーロの貿易黒字を記録し、EU内でのダントツのトップとなった。この数値はEU内通商を含んだ数字であるから、ドイツが欧州統合による欧州単一市場化からいかに大きな経済的利益を得ているかが分かる。先の欧州理事会では予算におけるドイツの負担分が増加することになったが、ドイツが欧州統合から得る国益に鑑みれば、ドイツが国策として欧州統合を推進するのは十分理由のあることである。

続くオランダは262億ユーロ、アイルランドは260億ユーロ、スウェーデンは127億ユーロの貿易黒字だったが、ドイツとは桁が一つ違う。

反対に、最大の貿易赤字を記録したのは連合王国で、737億ユーロの貿易赤字となった。さきの欧州理事会では特例で認められていた還付金も削減され(それでも全廃は免れた)、踏んだり蹴ったりの状況である。これに対し、赤字額の二位以下であるスペイン(539億ユーロ)、ギリシャ(221億ユーロ)、フランス(215億ユーロ)は農業補助金の受給国であり、或る程度収支は相殺されているといえよう。

EU25か国の貿易相手国としては、依然として合衆国が圧倒的に大きな割合を占めており、輸出1832億ユーロ(前年同期比5パーセント増)、輸入1202億ユーロ(同1パーセント増)で、EUにとっては630億ユーロの貿易黒字となった。

また、エネルギー貿易の増加とロシアの好況を反映して、対ロシア貿易が急激に伸びており、輸出401億ユーロ(同23パーセント増)、輸入766億ユーロ(同32パーセント増)となって、EUにとって365億ユーロの貿易赤字となった。

同じく、インドとの貿易も急増しており、輸出156億ユーロ(同25パーセント増)、輸入141億ユーロ(同18パーセント増)となり、EUにとって14億ユーロの貿易黒字となった。

中国に関しては、EUからの輸出が伸び悩む一方、中国からの輸入は引き続き激増しており、深刻な貿易摩擦の懸念がある。輸出は前年同期比4パーセント増の375億ユーロだったのに対し、輸入は同24パーセント増の1128億ユーロで、EUにとって753億ユーロの貿易赤字となった。

日本については、輸出が323億ユーロ(同変わらず)、輸入539億ユーロ(同3パーセント減)で、他の貿易相手との貿易規模が拡大傾向にあるのに対し、日欧貿易は微減となった(EUにとっての貿易収支は216億ユーロの貿易赤字)。日欧貿易が振るわなかった一方、欧中貿易や欧韓貿易は拡大の一途を辿っており、このままではEUにとっての日本の外交的重要性は次第に埋没していく危険性がある。

セクター別に見ると、原油価格の高騰を受けて、エネルギー分野で大幅な貿易赤字を記録した。エネルギー分野での輸出は301億ユーロ(同27パーセント増)だったのに対し、輸入は1872億ユーロ(同45パーセント増)となり、1572億ユーロの貿易赤字となった。第一次産品全体では1863億ユーロの貿易赤字となった。

しかし、化学製品・機械・自動車の輸出は好調で、化学製品については515億ユーロの貿易黒字(前年同期:484億ユーロの貿易黒字)、機械・自動車については777億ユーロの貿易黒字(前年同期:605億ユーロの貿易黒字)を記録した。

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