EUにおける双方向デジタルテレビの標準化は民間主導で/欧州委員会報告

© European Community, 2006
欧州委員会は、中央ヨーロッパ時間7日、「双方向デジタルテレビ放送のインターオペラビリティ(相互運用性)の検証に関する報告(Mitteilung zur Überprüfung der Interoperabilität digitaler interaktiver Fernsehdienste)」(欧州委員会2006年37号確定)を公表した。
報告書は、双方向デジタルテレビ(Digital Interactive Television)の規格を法定しなければならない特段の理由は見当たらないと論じており、EUにおける双方向デジタルテレビの標準化が民間主導に委ねられることが決定的となった。
デジタルテレビを双方向化することにより、例えば視聴者が番組に参加したり、(番組とは関係なく)ゲームをしたりといった可能性が提示されているが、これを実現するためには、API(applications programme interface)と呼ばれる電気信号と人間の意思を仲介する方式の規格が相互運用可能なものでなければならない(そうでなければ、機器により閲覧・録画できない番組が出てきたりすることになる)。
一般に、技術革新の著しい分野で規格を法定して統一するかどうかは難しい問題で、法定した場合には法の施行地域内では完全に規格を統一できるが、技術革新に乗り遅れたり、世界標準が別の規格になってしまうおそれがある。反対に、規格を法定しないで民間に委ねた場合は、技術革新や世界情勢に柔軟に対応できるが、異なる規格が並存して、インターオペラビリティ(相互運用性)の欠缺により消費者が不便を被ることがある(例えば、MacOSのソフトウェアはウィンドウズで作動しない)。
報告書は、「特にイタリアにおける市場の発展が示すように、すべての関係者が協働し、かつ、一つの共通目標―すなわち、MHPのような技術規格の導入―を追求することにより、インターオペラビリティは完全に達成することができる(Die Marktentwicklung hat insbesondere in Italien gezeigt, dass Interoperabilität durchaus erreicht werden kann, wenn alle Beteiligten zusammenarbeiten und ein gemeinsames Ziel, nämlich die Einführung einer technischen Norm wie MHP, verfolgen)」と論じており、折衷的な解決方法を提示している。
このMHP(multimedia home platform)という規格は、DVB(Digital Video Broadcasting Project)により開発された企画であり、2005年までに標準化された唯一のAPIである。
したがって、EUにおける双方向デジタルテレビのAPIの規格としては、事実上、MHPが採用されていくものと見られる。







