2007年元日のユーロ導入:スロヴェニアとリトアニアで明暗

© European Community, 2006
欧州委員会は、中央ヨーロッパ時間16日、スロヴェニアとリトアニアのユーロ導入に関する報告書を公表し、実質的にリトアニアのユーロ導入を拒むとともに、スロヴェニアに関してはゴーサインを出した。
これにより、来年1月1日をもってスロヴェニアにユーロを導入することが、欧州委員会から理事会に提案されることになる。欧州委員会の提案に基き、7月11日に予定されている経済財務大臣理事会(いわゆるエコフィン理事会)の審議にかけられ、可決されれればスロヴェニアへのユーロ導入が正式に決定する。
スロヴェニアへのユーロ導入が決定すれば、2004年の東方拡大による加盟国として初めてのユーロ導入となる。また、スラヴ諸国の中で初めてのユーロ導入となる。その場合には、スロヴェニアは、現在の通貨トラール(Tolar、SIT)と訣別することとなる。
〔審査の経緯〕
スロヴェニアは、今年3月2日に欧州共同体条約122条2項に基く申請を行い、欧州委員会・欧州中央銀行に審査を依頼した。また、リトアニアも3月16日に同じく申請を行った。
審査の基準となったのは、いわゆる「マーストリヒト収斂基準(Maastrichter Konvergenzkriterien)」であり、次の4つのマクロ経済基準である:
- 健全な国家財政(gesunde öffentliche Finanzen)
- 価格安定性(Preisstabilität)、特に、インフレ率が低いこと
- 欧州通貨システム内での2年以上の為替相場安定性(Wechselkursstablität)
- 長期金利水準(Langfristzinsniveau)の持続性
審査の結果、欧州委員会は、リトアニアについては、インフレ率が基準値(2.6パーセント)を0.1パーセント上回っており、予測によればこのインフレ率が下がることはないと指摘し、価格安定性の基準をみたしていないと結論付けた。その他の3つの基準はみたしているとした。
スロヴェニアについては、今年3月までの12ヶ月間のインフレ率も2.3パーセントであり、基準値を下回っているとして、価格安定性の基準をみたしていると結論付けた。その他の基準についても、みたしているとした。






