EU内でブレア首相に対する批判が集中
現在、連合王国(イギリス)のブレア首相に対する批判が、EU内で高まっている。
同国は、既得権である拠出金の割引特権に固執して欧州理事会の財政合意を不可能にし、同会を失敗に導いたことから、各国の顰蹙を買い、結果として、各国首脳の批判に曝されることになっている。
これまでに、議長国ルクセンブルク、欧州委員会、フランス、ドイツといったEUの中心部から、批判が続出している。
輪番により、連合王国は、7月から半年間EUの議長国(欧州理事会及び閣僚理事会で議長をつとめる)を担当するが、このような状況では各国のまとめ役となることは到底不可能であり、議長国就任前から、早くもリーダーシップの欠如を露呈することとなっている。
議長国ルクセンブルクは、欧州理事会を妥結させようとしてさまざまな妥協案を提示したが、連合王国が既得権に固執する自分勝手な態度で拒否した。このことから、ルクセンブルクは顔に泥を塗られた恰好となっており、ブレア首相に対しては怒り心頭。ルクセンブルクのユンカー首相は、議長国の引継ぎに際しても何らのアドヴァイスも行わない旨を表明している。
欧州委員会からは、フランコ・フラッティーニ(Franco Frattini)副委員長(司法・自由・公安担当)、ルイ・ミシェール(Louis Michel)委員(開発・人道的支援担当)、オッリ・レーン(Olli Rehn)委員(拡大担当)などが批判を加えている。
フランスのドゥ・ヴィルパン首相は、国内議会で答弁を行い、欧州理事会が失敗したのはブレア首相があらゆる妥協案を拒否したことに原因があると述べ、ブレア首相を批判した。
ドイツのシュレーダー首相は、連合王国がEUを経済的な存在と勘違いしているのは間違いである旨を述べて、今後も連合王国の独自構想に歩調を合わせることはあり得ないことを改めて示唆した。
そもそも、欧州理事会の財政的妥協の失敗については、連合王国のみならずオランダにも責任があるはずだが、各国首脳ともオランダではなく連合王国を集中攻撃しており、欧州理事会前からみられる「連合王国叩き」の様相が、さらに激しさを増しているようだ。
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